shachihokoshisa’s blog

まいにちのお弁当を日記のように

ウガンブトゥチ(御願解き)

私たち家族は転勤族です。現在居住している地域には、旧暦の12月24日(今年は1月26日)に「ウガンブトゥチ」という行事があります。

借家にも火の神がありますので、昨日送り出しました。

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旧暦の12月24日に天へと昇るヒヌカン(火の神)を心地よく送りだすため、家を清め、1年間の無事を感謝し、この日をもってウガミ(御願)を解きます。それが「ウガンブトゥチ(御願解き)」という行事です。約1年間、家を守ってくれていたヒヌカン(火の神)が天に戻るので、神様に手を合わせ、丁重に送り出します。

居住する地域では「ヒヌカン(火の神)」という神様を拝む家庭が、今でもたくさんあります。ヒヌカンとは、火のある所にいる神様で、その家を守ると信じられています。

旧暦の1月4日に天上界から地上へと降り立ったヒヌカンは、各家庭に入り約1年間家を見守ります。そして旧暦の12月24日に再び天へと戻り、天帝にその家の1年間の様子を報告します。

天帝とは玉皇大帝(ぎょっこうたいてい)の事で、中国の道教における最高神であり、天界の支配者です。人間をはじめとする地上・地底に住むあらゆるものを支配する神様なんだそうです。中国では道教の影響で、「カマドは食事を作る所であり、日常生活に関係深い」という事で、カマドの神様は天帝に使える神という位置づけとなっているそうです。

ウガンブトゥチという行事は、中国の風習とも結びついていますね。

ウガンブトゥチ(御願解き)をするときに大事な事があります。ヒヌカンは、その家庭であった「いい事」も「悪い事」も上に報告すると言われています。悪い事を報告されたら、翌年には災いがもたらされたりするかもしれません。安心してください。そういう時の対処法があります。「ご飯を円すいの形に盛ったウブク(御仏供)」もお供えするのですが、これはお供えとしてだけでなく、「悪い事は報告しないで下さい」という意味もあるそうです。

旧暦12月24日は、「ヒヌカンを天へ送り出す」と言うことで、この「ウガンブトゥチ(御願解き)」は大事な行事の1つとなっています。